学而編

社会に出てからの人付き合いの時に気をつけて欲しい事

ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
華道くん、暇か?
長男 華道
長男 華道
ん?何?
また論語の話?
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
嫌か?
長男 華道
長男 華道
別に嫌じゃないよ、
最初は嫌だったけど、聞けば聞くほどタメになるしね、
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
そうか、そうか
良かった、良かった
長男 華道
長男 華道
で、今日はどんな話?
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
華道くんはもうじき社会人じゃろ?
社会に出れば、良い人も、悪い人も本当に様々な人がおる
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
で、人と付き合う上で気をつけて欲しいことがある。
それは口先だけの人間は信用してはならん、ということじゃ
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
学而の3番目の話を見ていこう

前書き

あなたの周りに口先だけの人間はいませんか?
そんな人間にはならず、人と接する時は心を持って対応しましょう。

原文

まずは原文を見ていきましょう。

学而 3

子曰く、巧言令色こうげんれいしょくにはすくなし仁

一般的な意味

それでは一般的な意味を見ていきましょう。

先生はおっしゃいました。「人に気に入られるように、口先でうまいことだけ言って中身が伴わない人間には、思いやりの心がないものです。」と。

渋沢栄一の解説

次に渋沢栄一氏の解釈を交えていきましょう。

①原文の解説

人と接するときに、言語弁説を巧みに使い、顔容を粉飾して美麗にし、外面の体裁のみに力を用いる人は、こびへつらいをし、だます悪意はないが、不仁者多くして、仁者と言われる人は絶えていない。

②仁と孔子

・孔子の生命であり、論語の血液である。孔子の一生は仁を求めるに始まり、仁を行うに終わった、と言っても過言ではない。

・孔子は仁を以って倫理の根本とすると同時に、政治の本義とした。
つまり王政王道も仁から出発する

・商工業の実業も仁を以って基本としなければならない。
仁を大本とすれば、工業に粗製濫造なく、商業に欺瞞詐術なく、商工業道徳も高まる。結果実業も必ず上手く行来ます。

③現代の若者への憂い

・世の青年は剛毅の気性が乏しく軟弱軽薄に見受けられる。
外面は立派だが内面の心理状態は全く空洞のように思われる。

・日本人は世界無比なる大和魂を備えている国民である。剛毅の気性を養い、進取しんしゅの意気(積極的に新しい物事に取り組んでいこうという気質)を培いなさい、巧言令色だけで誠意なきものは真の文明国民ではない。

④仁愛深い同情心に富んだ西郷隆盛公

駿府会議の際、倒幕側の、慶喜公を備前藩にお預けにしよう、という提議に対し、山岡鉄舟が号泣しながら拒否したところ、山岡鉄舟の情を汲み、備前お預けのことを中止にした。
これこそ親切にして同情心に富める仁心の露見ろけんである。西郷公の剛毅で大丈夫児にして普段は至って寡黙であるのは、実に君子としての趣があった。西南の役では賊首となってしまったのも、仁愛に過ぎたためと見ることもできます。

結論

口先だけの人間は自分のことしか考えていない。
口先だけの人と付き合う時はより注意深く接し、
また、自分自身はそんな人間にはならずに真心を持って人と接し、剛毅木訥(心が強く、しっかりしていて、何事にも挫けず、無口で、飾り気がない様)な人になるように心がけよう

ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
社会に出て、口先だけの人間の行動の特徴として、
愚痴が多い
責任感がなく、ミスを認めず、周りのせいにする
などが挙げられる
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
このような人間はまず信用してはダメだ、
そして一番言いたいのは、絶対にこのような人間になってはダメだ、
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
まさしく剛毅木訥な人になるんじゃ
長男 華道
長男 華道
うん、わかったよ‼︎
長男 華道
長男 華道
あとさあ、西郷さんの話もっと詳しく教えてよ
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
わかった、わかった
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
時は1868年、鳥羽伏見の戦いがあり、幕府軍は敗れ、江戸へ逃げ帰った
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
江戸に逃げた慶喜を討つため、西郷率いる討幕軍は江戸に総攻撃をかける決定をした。
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
江戸に総攻撃すると聞いた慶喜は、降伏の決意をし、使者を西郷のもとに何度も送ったが、悉く無視されるんじゃ。
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
そしてついに山岡鉄舟に使者の依頼が来たんじゃ
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
依頼を受けた山岡鉄舟は勝海舟のもとに行き、書状(今で言う紹介状)を受け取り、西郷のもとに向かった
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
西郷のもとに向かうときも、山岡鉄舟は敵陣営のど真ん中を「朝敵徳川慶喜家来、山岡鉄太郎まかり通る」と叫びながら、通って行ったんじゃ。
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
いざ、西郷と面会して、山岡鉄舟が慶喜の降伏の気持ちを朝廷に取り次いでほしい、と西郷に頼んだところ、西郷は5つの条件を出してきた。
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
その条件の中に徳川慶喜を備前藩に預けること、とあったんじゃ
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
当時の備前藩は幕府側ということもあり、慶喜が危険に曝される可能性が非常に高かったため、山岡鉄舟はそれを拒んだ。
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
しかし西郷は朝命(天皇の命令)でごわす、と凄んできたが、山岡鉄舟は号泣しながら、「ではもし慶喜の立場に島津公が置かれたとして、こうした命令を家臣が受けて、あなたは武士として承服できると申されるか」と問い、西郷は驚くと同時に納得したんじゃ。
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
また、西郷はなぜ慶喜のためにそこまでされるんだ、と聞いたところ、山岡鉄舟は「侍が主人のことを信じられなくなったら、侍ではございますまい」と答えたんじゃ。
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
その後西郷は山岡鉄舟のことを「金もいらぬ、名誉もいらぬ、命もいらぬ人は始末に困るが、そのような人でなければ天下の偉業は成し遂げられない」と人間として最大級の評価をし、またこれを機に二人の仲は非常に親睦の深い関係になっていくんじゃ

 

長男 華道
長男 華道
西郷隆盛も凄い人だけど、山岡鉄舟っていう人も素晴らしい人だね、
そして話もすごいドラマチックだね‼︎
ちゅうちゃん
ちゅうちゃん
そうじゃなあ、二人ともまさに剛毅木訥な御仁じゃよ
長男 華道
長男 華道
今日の話もすごく面白かったよ‼︎
ありがとう‼︎